【商品紹介】ちょうどよい大きさの和のショルダーバッグ『たてスラブ頭陀袋 ミニ』

本記事では、わざと太い部分と細い部分があるように紡績された「スラブ糸」を用いた生地で作った頭陀袋をご紹介いたします。

『たてスラブ頭陀袋 ミニ』

<特徴>
■人気作務衣と同じ生地で作られています。
■コンパクトサイズですが、色々入ります。
■肩紐はお好きな長さに調節可能です。
■綿織物の一大産地「遠州」で織られた、上質な綿生地を使用しています。


●頭陀袋とは?

商品のご紹介の前に「頭陀袋とは何か?」を簡単にご説明いたします。頭陀袋は、仏教の僧侶が衣食住の欲を払い落とすために行う修行「頭陀(梵語のDhūta(ドゥータ、意味:払い落とす、棄捨)の漢訳音写)」の際に、携行用として用いた袋のことでした。

現在は修行で使われている他に、「和風のショルダーバッグ」として一般の方にお使いいただくことも増えてきています。

●和粋庵の頭陀袋

そんな頭陀袋ですが、和粋庵でも以下の4点を定番ラインナップとして制作、販売をしております。2種類の大きさがございます。

①A4サイズが収まる大きさ

 ◆『刺子織頭陀袋』 

 

 ◆『本柿渋頭陀袋』 

 

ノートや雑誌に加えて、お財布と500mlのペットボトルがスッキリと入る大きさです。定番サイズとも言えます。

②B4サイズが収まる大きさ

 ◆『太刺子頭陀袋』 

 

 ◆『カイハラデニム ピマ綿頭陀袋』 

 

本やタブレット端末、財布に加えて作務衣も1着入っています。ちょっとしたご旅行用としてもおすすめしたい収納力を持っています。

 

●お客様のご意見がきっかけで、新サイズの頭陀袋ができました

この2種類に加えて「もう一回り小さいのがあるといいのに・・・」というお客様のお声がきっかけとなり、開発されたのがこちらの「たてスラブ頭陀袋ミニ」です。

寸法は、タテ24cm・ヨコ20cm・マチ(厚み)5cmです。大きさの比較をするため、他の2種類の頭陀袋と重ねて置いてみました。一番下が「太刺子頭陀袋」、真ん中が「刺子織頭陀袋」、一番上が「たてスラブ頭陀袋ミニ」です。マチ(厚み)は「刺子織頭陀袋」と同じで、ヨコ幅が従来の頭陀袋より短くなっています。

「たてスラブ頭陀袋ミニ」は当店の定番人気商品である「たてスラブシリーズ」と同じ生地を使用しています。

わざと太い部分と細い部分があるように紡績された「スラブ糸」を使う事で生まれる素朴な質感は、優しい肌触りでまるで使い慣らしたかのような雰囲気を醸し出します。

 

どのくらい入るのか、試してみました。

見た目はコンパクトですが、収納力はどうでしょうか。身近にあったものを入れてみました。今回用意したのは、500mlサイズの水筒に文庫本2冊、財布とiPadです。

ご参考までに、財布の大きさはタテ・ヨコ約11cm、厚み約3cm、iPadの大きさはタテ約24cm・ヨコ約17cm、厚み約0.6cmです。パッと見たところ、水筒とiPadが入るのか不安ですが、早速試してみます。今回は「鉄紺色」に入れてみます。

まるで図られたかのようにスッポリと入りました。記事にできるかどうか心配だったので入ってくれて、ひと安心です。内側に一つポケットがついているので小物の収納も可能です。内ポケットの大きさはタテ16cm・ヨコ19cmです。

開口部にはファスナーがついていますので、中身が飛び出す心配がありません。

マチ(厚み)が約5cmあるので色々なものを入れても膨らまず、スッキリと収まります。これだけの荷物を入れられるのでご近所へのお出かけは、このミニサイズでも良さそうですね。

 

●肩紐の結び方について

和粋庵の頭陀袋の特徴として、肩紐をご自身で結べ長さを調節できる点が挙げられます。ご注文の際には以下画像のような「紐の結び方」をお荷物に同梱いたしますのでそちらを参考にお結びください。

頭陀袋は通常、肩がけのショルダーバッグとしてお使いいただくお客様が多いですが、

実はこんな結び方もできます。

紐を二重に折り、先ほどの説明書の通りに結んだ形となります。このようにすることで、手提げ鞄としてもご利用いただけます。

 

●全6色の豊富なカラーバリエーション

お色はたてスラブ作務衣同様、全6色のご用意がございます。

・紺色の中でも、最も濃く深い和装の定番ジャパンブルー「濃紺」

・ほんのり緑みを加えていつもの紺より少し爽やかな「鉄紺」

・控えめで上品さがある馴染みやすい明るめの「グレー」

・落ち着いた色味が穏やかで優しい印象をもつ「グリーン」

・ほっこりと、温もりのある柔らかな雰囲気な「茶」

・高級感のあるシックな装いが楽しめる「黒」

いずれも穏やかな色合いで、様々な作務衣とのコーディネートもしやすいです。

 

●綿織物の一大産地「遠州」

凹凸のあるスラブ糸をタテ糸に使い、豊かな表情と独特な味わいがあるたてスラブ生地は、綿織物の一大産地として知られる「遠州(静岡県浜松市周辺)」で織られています。(先ほどご紹介した「刺子織頭陀袋」「太刺子頭陀袋」の生地も遠州で織られています。)

遠州は現在の静岡県西部、浜松市を中心とした周辺地域です。長野県から流れる「天竜川」を水源とし、遠州のからっ風を受ける、というのが綿製品の生産にはとても適した風土であり、江戸時代のころから、遠州綿は織り始められたとされています。豊富な日照量と水資源、温暖な気候に恵まれた環境の中で、良質な綿花が生産され、生地の原料となる糸を作る紡績会社が集まり、高品質な糸を使って遠州の機屋の切磋琢磨により綿織物の一大産地となりました。

遠州の中心である、浜松では江戸時代から自分の畑で綿を育て、自家製の着物に仕立てることなども多く行われてきたそうです。上流階級の衣類ではなく、庶民が身に纏う製品として、遠州の綿製品は大きくなってきたという歴史があります。だからこそ、普段着るための服装として、季節に合わせたバリエーション豊富な綿の生地、その優しい肌触りが今見直されています。

遠州産地は、小幅織物から広幅織物までさまざまな生地を手がけます。シャトル織機の保有台数は国内最大級で、最新織機と比べると生産性は低いものの効率化を求めた機械にはないクオリティを作ることができます。今もなお、伝統ある高い技術で高品質な綿生地の産地として「遠州織物」の技術が受け継がれています。


以上、2023年春の新作「たてスラブ頭陀袋ミニ」をご紹介させていただきました。お好みの作務衣と合わせていただけるのはもちろんですが、洋装との組み合わせも違和感ないデザインですので、使えるシーンは多いと思います。ぜひ、ご検討ください。