思い掛けず、気分転換できた日のはなし

近頃は、世の中全体の動き方が急に変わりはじめたように感じます。新しい暮らし方が突然はじまり、戸惑うことも少なくありません。急な変化や見えない不安は、知らず知らずのうちに心と体を疲れさせてしまう原因になると思います。少しでも気楽に過ごしていけるよう、気分転換に気を向けることが増えました。

気分転換をするには「好きなことに夢中になる」のが一番の方法だと思います。私シブヤの場合は、音楽時間やバスタイム、気づくと増えている写真の整理、散歩などがそれにあたりますが、何かと積み重なっていく日々のタスクに追われ、なかなか一つの事に没頭することができていません。自分がやりたいことの優先順位をむりやり上げてしまえばよいのですが、なかなかそう上手くいかず。。。

そんな時には少し視点を変えて、普段はあまりしないことを、あえて行動に移してみるのも一つの手かもしれません。参考にはならないかとは思いますが、私が思いがけず気分転換できた日のことを書いてみます。気晴らしに読んでいただけたら嬉しいです。

『思い掛けず、気分転換できた日のはなし』

先日、ある事がきっかけで苦手意識を持っていた色の服を着てみることにしました。随分前に買ったきり、タンスの肥やしになっていたズボンです。色は、生成り・ベージュ・アイボリーもしくはオフホワイトともいえそうな明るい色です。当店の商品で似ているものを挙げるならば

こちらと、

麻綿ロールアップ作務衣 No.1 生成り 

麻綿ロールアップ作務衣 No.1 生成り 

¥19,800(税込)

こちらの中間のような色です。

袖・裾ゴム式 撥水高機能作務衣 No.4 白 

¥25,300(税込)

時を経て、いざ履いてみたところ、以前とは好みが変わったのか、意外にしっくりきてビックリしました。客観的なセンスはさておき、新しい自分を見つけられた気がして楽しかったですし、なにかをやり遂げた時に感じる達成感に似た気持ちも湧きました。

服を着替えるだけ。とても簡単なことなのですが、思いがけず気分転換ができました。そういえば、「衣食住」という生活の基礎を表す言葉をみると、初めの文字が「衣」ですね。当たり前のように身近にある何かを変えてみる事が気分転換のコツかもしれません。

それではここから、少し時間をさかのぼります。その前の日(上記の”ズボンチャレンジ”前日です)、私は疲れていたようで、いつもなら滅多にない事なのですが、子を寝かしつけながら一緒に寝てしまいました。カーテンも閉め忘れていたので、翌朝は夜明けとともに目覚めることに。その時はまだ4時台でしたので普段なら二度寝をするところですが、なんとなくそのまま起きていることにしました。

前日の雷を伴う荒れ模様から一転、空を見上げるとよく晴れていて、ねぼけ眼にはあさぎ色に映ります。南の窓を開けると、ひんやり程よく潤った風が清々しく入ってきます。早朝は静かでした。家の前を流れる川の音や鳥の鳴き声、朝刊を配るバイクの音に、自分の耳の中でしている音。どれも鮮明に聴こえます。あ、あと、子供のいびきもでした。

なにはともあれ、しばらくぼんやり過ごしていたらそれだけでスッキリした気分になりました。意識を集中させていない「アイドリング状態」が脳に良い影響を与えるという話を耳にしたことがありますが、そんな状態に入れていたのかもしれません。

次第に意識も冴えてきたので、そのまま普段あまりできない事をしました。読書です。選んだ本は「すてきなあなたに」。数年前に購入し、気が向いたときに開く本です。

                                                                                                                                                         

こちらは大橋鎮子さんが、『暮しの手帖』誌に投稿しておられたエッセイを集めたものです。1969年~1974年の間に書かれた文章ですが、今でも役立つ生活の知恵や美味しそうな料理のレシピ、世界各地を旅した思い出などが丁寧に書きつづられています。

上品でいてお茶目な可愛らしさ、そして穏やかで優しい語り口は、読んでいるだけで心が安らぎます。前述の通り50年近く前に書かれたものなので、まるでタイムトラベルをしているような気分にもなれます(旅行も気分転換に良いですね)。どのエピソードも読み疲れないボリューム感なので、気軽に読めるのも好きなポイントです。

ちなみにこちらが『暮しの手帖』誌です。

以前、街のリサイクルコーナーから引き取ってきたもので、ダイエット特集からはじまる号でした(いつの時代も注目される話題なのですね)。花森安治さんの絵もすてきです。

この本の中でいくつか、服と色にまつわるエピソードが出てきます。例えば、昔は若さを際立たせていた紺やグレーの服が、歳とともにいつの間にか似合わなくなったところを、華やかな色使いのスカーフなどを使ってもう一度似合わせる話がありまして、種明かしをするとそれが冒頭の”苦手意識のあった色の服を着てみる”ことにつながるというわけでした。これからも、ときには「早起き」をしてみようと思っています。

文章を書くのは難しいですね。まとまらない話にお付き合いいただき、ありがとうございました。ほんの少しでも気分転換になったなら嬉しいです。最後に、文中にでてきた色にまつわる商品をもう一つご紹介して終わりにします。あさぎ色の藍染作務衣です。紹介文は以前お客様からいただいたご感想が美しかったので、それをそのまま拝借いたします。

「青に複雑な濃淡の変化を持たせた、縦縞の美、藍という

『自然』の色の静かな深みに目が引き込まれます。

着心地も優しく柔らかく身体に馴染みます。」

武州正藍染作務衣 No.1 あさぎ

武州正藍染作務衣 No.1 あさぎ

¥44,000(税込)


併せて読みたいコンテンツ