贈り物と刺繍のこと【其の一】
年末年始というと、皆さまいかがお過ごしでしょうか。きっと、少なからずソワソワした心地で過ごされる方が多いのだろうと思います。
私コイケも同様に、毎年慌ただしく過ごすことになるのですが…。その時期が過ぎ、2月になっても、何だか浮足立った心地がいたします。
何を隠そう、2月といえば「ヴァレンタイン」!2新年のご挨拶の記事でも、この単語が登場したことから、お察しの方もいらっしゃるかもしれませんが…。コイケは無類のチョコレート好きです。毎年この時期は、余念なく限定品のチェックを行っています。
2月14日 ヴァレンタインデーは、日本では男性にチョコレートを贈る日、という意味合いが強いものでしたが、最近ではその文化も少し違った様相を見せているようです。
2日頃お世話になっている方や、仲の良い友人へ感謝の気持ちを込めて贈ったり、頑張る自分へのご褒美として贈ったり。贈る品もチョコレートに限らなくなっていますね。
ヴァレンタインで色々な品々が贈り、贈られるように、和粋庵にも様々な「贈り物」のご注文が舞い込みます。
今回はその「贈り物」に絡めて、私の担当している業務のひとつ、【刺繍加工】について、何回か記事を分けてご紹介したいと思います。
一口に「刺繍」といっても、その内容は十人十色。背中に家紋をお入れしたり、オリジナルのロゴをお入れしたり。中でも一番多くご注文をいただくのは、『簡単名入れ刺繍』です。
詳細については、商品ページに詳しく説明がございますので、こちらではどのように刺繍を行っているのか、その裏側をコッソリお見せしたいと思います。
『簡単名入れ刺繍』の刺繍加工は、こちらの機械を動かして行っています。
ご挨拶の記事でサムネイルにしていた機械ですが、全体を映すとまた印象が違いますね。
この刺繍機械、本当に優秀で、刺繍の作業そのものは全てこの子がやってくれています。本当に頭が上がりません。いつもありがとう……。
(実際に刺繍をしているところは、和粋庵のインスタグラムのストーリーズにまとめられています。
無駄のない針の動きに感心しつつ、漢字の刺繍などは、その独特な書き順にクスリとしたり。コイケは未だに、ずっと見ていられます。是非ご覧になってみてください。)
なので私の仕事は、機械の操作を除けば刺繍データを作ることと、刺繍の位置を決めることくらいです。
しかしこの2つの作業、特に「位置決め」は、刺繍を綺麗な仕上がりにするにはとっても重要な工程です。
みっちり、隙間なく糸が縫い詰められた立派な刺繍も、斜めになっていたり、左右どちらかによっていたりしていたら台無しです。特にそれが「贈り物」となれば、尚更のこと。
和粋庵の品は、ひとつひとつが決して安くは無いお値段です。
贈り物に込められた気持ちの大きさと、そのお値段とを比較することは野暮天ですが、当店にて贈り物をされるお客様には、やはり強い「こだわり」のようなものが垣間見えます。作務衣・甚平に名入れをしたいというご希望も、そのひとつ。
なればこそ、私も張り切って加工に臨みます。こだわりに応えてこその和粋庵です。
ああでもない、こうでもないと頭をひねりつつ、他のスタッフの意見も参考にしつつ。
データを作り、位置を決め、きちんと刺繍がされるかドキドキ見守りながら、日進月歩。日々勤しんでいます。
次回は実際にあったご注文を例に挙げて、刺繍の内容についてもう少し掘り下げたいと思います。
それでは、今回はこのあたりで。最後は位置決めの際大活躍してくれる、マネキンさんに締めてもらおうと思います。
どうぞ、よしなに。
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